遮熱塗料は本当にいいの?メリット・デメリットや塗料の選び方
投稿日:2024年8月23日
目次
屋根塗料にもウレタン塗料やシリコン塗料、フッ素塗料などがあります。
その中でも遮熱性を持つ塗料を遮熱塗料といいます。
屋根は太陽光の影響を強く受け、お部屋の温度を上げてしまうことがありますので、屋根塗装をお考えの方に遮熱塗料をご検討する方も多くいらっしゃいます。
本日は遮熱塗料をご検討している方に向けて、遮熱塗料のメリット・デメリットや塗料の選び方を解説します。
遮熱塗料とは?
遮熱塗料は読んで字の如く、熱を遮る性能を持つ塗料です。
太陽光には紫外線や可視光線、赤外線などに分けられ、熱の元となるのが赤外線です。
遮熱塗料は、赤外線でも近赤外線を効率よく反射し、屋根の表面温度の上昇を抑制、熱の伝わりを少なくして室内温度の上昇を抑えることができます。
遮熱塗料の仕組みなどはこちらの「屋根塗装の遮熱塗料が気になる!どんな人におすすめ?」で解説しております。
遮熱塗料のメリット
遮熱塗料はこちらのメリットがあります。
① 室温上昇を抑制する
② 電気代の節約・省エネにつながる
③ 熱による劣化を防ぐ
こちらのメリットについて詳しくご説明していきます。
メリット① 室温上昇を抑制する
遮熱塗料は屋根表面温度の上昇を抑え、室内の温度を快適に保つ効果があります。
環境省の調査によると屋根の表面温度は7.8〜7.3℃ほど抑制、夏の室温は1.8℃ほど抑制すると結果があります。
建物の仕様や環境によっても異なりますが、体感でも2℃ほど抑制に成功しています。
メリット② 電気代の節約・省エネにつながる
遮熱塗料の効果により、室内環境が安定するとエアコンにかかる負荷も軽減されます。
エアコンの使用頻度が下がれば電気の節約につながり、室内温度が1℃下がることで、約10%の電気代削減が期待できます。
都市部ではヒートアイランド現象を抑制する対策に遮熱塗料が用いられています。
メリット③ 熱による劣化を防ぐ
屋根の劣化は熱も原因にあります。
遮熱塗料は熱の吸収を抑制する効果があるため、熱劣化を抑制して結果的に屋根材を長持ちさせることができます。
屋根の劣化症状についてはこちらの「屋根の見逃したくない劣化症状と対策」をご覧ください。
遮熱塗料のデメリット
続いて遮熱塗料のデメリットです。
遮熱塗料にはこちらのようなデメリットがあります。
① 汚れや劣化で遮熱性が落ちる
② 色によって遮熱性が異なる
③ 建物の仕様や環境で効果にばらつきがある
④ 適切な施工をしないと効果を発揮しない
⑤ 一般的な塗料よりも高い
デメリット① 汚れや劣化で遮熱性が落ちる
遮熱塗料は汚れの付着や劣化の進行で遮熱性が落ちます。
定期的に洗浄することで性能を保てますが、屋根上の洗浄はハードルが高いかと思います。
落下の危険性もありますから、なるべく個人で行うのはおすすめしません。
性能を長期的に持続させるなら、耐久性が高く、汚れにくい遮熱塗料を選ぶことをおすすめします。
デメリット② 色によって遮熱性が異なる
遮熱塗料もカラーバリエーションがあります。
ですが、色によって遮熱効果が異なりますのでご注意ください。
遮熱効果が高いのはホワイトやクリーム色、ベージュ、ライトグレーなどの淡色です。
ブラックやダークグレーなどの濃色もありますが、淡色と比べると遮熱効果が落ちます。
ただし、一般的な塗料よりも遮熱効果が期待できます。
遮熱効果は遮熱塗料のカタログに記載されていますので、色を選ぶときはこちらも確認しておきましょう。
デメリット③ 建物の仕様や環境で効果にばらつきがある
遮熱塗料で塗装すれば必ず効果が出るとはかぎりません。
遮熱効果は建物の仕様や環境などに左右されます。
塗装しても効果が出ないのではもったいないですから、事前に遮熱塗料の効果が期待できるか緻密に診断する必要があります。
デメリット④ 適切な施工をしないと効果を発揮しない
遮熱塗料も下塗り・中塗り・上塗りの工程で行います。
下塗りには専用の塗料を使用するのが一般的で、下塗り材と上塗り材のW効果で遮熱性を発揮する塗料もあります。
施工が適切でないと遮熱塗料の効果を発揮できないため、施工実績を持つ業者に依頼することが大切です。
デメリット⑤ 一般的な塗料よりも高い
遮熱塗料は一般的な塗料よりも費用が高い傾向です。
経年劣化とともに遮熱性も低下してくるため、塗装サイクルとコストのバランスを見て遮熱塗料を検討する必要があります。
塗装は2〜3回行われるものなので、長期的な計画でトータル的な費用対効果を考えましょう。
遮熱塗料のメリット・デメリットのまとめと塗料の選び方
メリット | デメリット |
① 室温上昇を抑制する ② 電気代の節約・省エネにつながる ③ 熱による劣化を防ぐ |
① 汚れや劣化で遮熱性が落ちる ② 色によって遮熱性が異なる ③ 建物の仕様や環境で効果にばらつきがある ④ 適切な施工をしないと効果を発揮しない ⑤ 一般的な塗料よりも高い |
ここまで遮熱塗料のメリット・デメリットをお伝えしてきました。
遮熱塗料の効果は体感として現れてくるものなので、事前に判断できないのが難しいところだと思います。
効果が出るかわからないと遮熱塗料を採用するのも踏ん切りがつかないと思います。
もし遮熱塗料にご興味がありましたら、まずは遮熱塗料を選んでも大丈夫か業者に建物の状態を見てもらいましょう。
元々断熱性の高い建物ならそこまで効果を感じられないかもしれません。
また、熱の流入は大半が窓からです。
窓の断熱性が低ければ遮熱塗料だけでは補えない可能性がありますから、その場合は窓のリフォームなど他の対策も考えておきましょう。
遮熱塗料をご採用する際は、こちらのポイントを押さえてお選びください。
・汚れにくいこと
・耐久性が高いこと
遮熱塗料のデメリットで挙げたとおり、汚れや劣化は遮熱性を低下させます。
長く持続させるなら「汚れにくいこと」と「耐久性が高いこと」を重視し、低汚染性や耐候性に優れる遮熱塗料をお選びください。
遮熱塗料は建物の現状や環境に依存します。
西武建装では無料診断を実施しておりますので、遮熱塗料をご検討している方は、ぜひ無料診断をご利用ください。
診断後はお客様のご要望に沿ってぴったりな工事プランをご提案させていただきます。
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